2013年12月5日木曜日

日本の憲法で最も大切なことは

 

“そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。”

 自分の投稿をチェックしていたら、伊藤塾のアドセンスが表示されていたので、少し憲法について思い出したことを一つ。

 

「日本の憲法で最も大切なことは何か教えてくれ」

 伊藤塾を主宰する伊藤真氏は、アメリカの友人にそう問われたそうです。伊藤氏の答えは、「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」。憲法の基本三原則と呼ばれるものです。

 しかし、そのアメリカの友人は、「3つもいらない、1つだけにしてくれ」と言ったそうです。アメリカ人なら小学生でも答えられると。

 皆さんなら、どう答えるでしょうか?

 伊藤氏が辿り着いた答えは、憲法13条 個人の尊重だったそうです。

 

 僕がその問いに答えるとするなら、冒頭の引用部分、つまり「国家は国民のために存在する」ということを挙げたいと思います。

 日本という国家は、国民のために基本的人権を守り、平和主義によって国民が戦渦に巻き込まれないよう、あらゆる手段を講じる。その為に存在するのです。その為に、国民から国政が施政者に信託されているのです。

 それが今、“国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。”と書き換えられようとしています。「国民主権の下」とは書かれているものの、重要な精神が抜け落ちてしまっています。

 

憲法は、一般の法律とは違う

 憲法と一般の法律の最大の違いは、その対象です。一般の法律は、国民を縛ります。国民に課せられた規律です。

 しかし、憲法は「国家権力」つまり「施政者」を縛るものです。国民の義務は一般の法律で規定すれば足ります。但し、その法律を作る「立法」も、執行する「行政」も、疑義を判断する「司法」も、最高法規である憲法に縛られます。

 

 その違いと原理を自民党が理解していないことをしめすのが、その草案にある“日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。”の一文です。

 憲法の遵守義務をもつのは本来、「施政者」です。

 

国家が国民を守るのであって、

       国民が国家を守るのではない

 国民に、国家を守らせる精神は、かつての大日本帝国憲法以前の旧態の精神と言わざるを得ません。

 今の日本には、かつて敗戦により押し付けられたものとしてワイマール憲法を無効化させたナチス台頭期のドイツが重なって見えます。

 

 施政者が、自らを縛る憲法を書き換えようと画策するとき、国民は最大の警戒をもって、その暴挙を防がねばなりません。

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